――揺らぎの中で選ばれる「覚悟」の物語――
「青の祓魔師 雪ノ果編」で描かれていたのは、
信じてきたものが揺らぎ、答えの出ないまま選択を迫られる時間。
観終わったあとに残ったのは、
「分かった」という納得ではなく、
「これから向き合わなければならない」という余韻でした。
序盤:価値観が揺らぎ始める(1〜2話)
物語の始まりはとても静かでした。
勝呂がライトニングの悪魔の扱い方を目の当たりにし、
これまで信じてきた「常識」に疑問を抱く。
秘密が明かされ、見え方が変わる(3〜4話)
霧隠シュラの過去、
そして「不死ゆえに死ねない」八郎の存在。
ここで描かれるのは、
強さや覚悟の裏側にある、どうしようもない弱さです。
誰かに寄り添うことが、
必ずしも救いになるとは限らない――
そんな切なさが静かに胸に残りました。
一件落着、しかし残る違和感(5話)
シュラの件はひとまず決着。
けれど同時に浮かび上がったのが、
志摩の立ち位置の曖昧さでした。
味方なのか、そうでないのか。
はっきりしない態度が、かえって不安を強める。
雪ノ果編はここで、
「安心していい場面なのに、安心できない」
という感情を私に残しました。
日常という「呼吸」の時間(6話)
重たい空気が続いた中で描かれた、
燐としえみの不器用なやりとり。
思わず笑ってしまいました。
日常があるからこそ、物語にメリハリが出ると感じます。
出生の秘密に近づくが、答えは見えない(7〜8話)
燐と雪男の出生の秘密に、少しずつ近づいていく展開。
核心に触れているはずなのに、全容はまだ見えない。
情報が増えるほど、謎が深まっていく感覚でした。
揺らぐ雪男、迫られる選択(11話)
終盤で一気に表面化する、雪男の動揺。
何が正解なのか分からないまま、選択を迫られる姿はとても苦しい。
そして、これまでどこか安心感のあったメフィストにも異変が起きる。
支えだと思っていた存在が揺らぐことで、物語の緊張感は一気に高まりました。
最終話:燐が選んだ「覚悟」(12話)
雪ノ果編のラストで描かれたのは、
燐が自分の過去を知るための覚悟を持つ瞬間でした。
すべてが明かされるわけではありません。
答えも、まだ示されない。
それでも「進む理由」だけは、はっきりと残されます。
雪ノ果編はここで終わりますが、物語は確実に次へと繋がっている。
燐と雪男の過去が、次の章で本格的に語られていく――
そんな予感を残して、静かに幕を下ろしました。
雪ノ果編を通して感じたこと
雪ノ果編は、答えを与える物語ではなく、揺らぎの中で選ぶ物語でした。
- 雪男は揺れ続け
- 燐は最後に覚悟へと辿り着く
この対比がとても印象的です。
観終わったあと、すっきりした気持ちにはなれない。
でも、その「引っかかり」こそが、この章の価値だったように思います。
おわりに
雪ノ果編は、感情の積み重ねと余韻の残し方がとても丁寧。
次の物語で明かされるであろう過去を前に、
今はただ、燐と雪男がどんな選択をしていくのかを見届けたい。
そんな気持ちで、次の章を観てみたいと思います。


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