※この記事には『響け!ユーフォニアム』TVシリーズおよび『最終楽章 後編』の内容に触れる箇所があります。未視聴の方はご注意ください。
評価:9/10
『響け!ユーフォニアム 最終楽章 後編』を映画館で観てきました。
私はTVシリーズを最後まで視聴済みです。
ただし、『最終楽章』の前編は見ていません。
そのため今回は、新しいストーリーを見るというよりも、
TVシリーズで見た物語を映画館でもう一度振り返る
という感覚で鑑賞しました。
正直、観る前には、
「TV版を全部見ているのに、わざわざ映画館で観る必要があるのかな?」
という気持ちも少しありました。
それでも、『響け!ユーフォニアム』を大画面と映画館の音響で観てみたい。
その気持ちが先に立ってチケットを購入しました。
結果としては、
映画館で観て良かった。
評価は9/10です。
ただし、鑑賞中には、
「これはTV版で見てもいいかもしれないな」
と思った瞬間もありました。
今回は、そんなところも含めて振り返ります。
映画館で一番良かったのは「音」
映画館で観て一番良かったと感じたのは音響です。
『響け!ユーフォニアム』なので、当然ながら吹奏楽の演奏には期待していました。
ただ、実際に観てみると、印象に残ったのは演奏だけではありません。
何気ない効果音も、映画館ではしっかりと感じられます。
普段TVで見ているときよりも、音が作品の空気を作っていることを強く感じました。
大画面と音響で作品の中に入っていく感覚は、やはり映画館ならではです。
ストーリー自体は知っていても、家で見るのとは違う体験になりました。
通しで観たことで、ストーリーが理解しやすくなった
今回、映画館で観て良かったと思ったもう一つの理由が、
ストーリーを以前より理解できたこと
です。
TVシリーズを見ていたときにも内容は追っていました。
ただ、今回映画として通して観たことで、
久美子と麗奈が何に悩んでいたのかが、前よりも分かりやすく感じました。
特に強く感じたのが、
「正しいことをするのか、やりたいことをするのか」
という葛藤です。
本当は一緒にソロを吹きたい
久美子も麗奈も、本当は全国大会で一緒にソロを吹きたい。
その気持ちは間違いなくあったと思います。
一方で、全国で結果を出すことを考えれば、
実力でソロを決めるべきだという考え方も正しい。
自分がやりたいこと。
部活として正しいと思うこと。
その二つが一致しない。
今回、物語を通して観たことで、
久美子と麗奈がずっとその狭間で揺れていた
ということが、TV版を見たときよりも理解しやすくなりました。
TVシリーズでは1話ずつ追っていたため、その時々の出来事を中心に見ていたのかもしれません。
映画としてまとめて観ることで、物語全体を通したテーマが見えやすくなったように感じました。
一番印象に残ったソロオーディション
今回、最も印象に残ったのは、全国大会に向けたユーフォニアムのソロオーディションでした。
結果はTV版ですでに知っています。
それでも、やはりこの場面は強く印象に残りました。
特に今回の鑑賞では、
麗奈が「正しいこと」を選んだ意味
が以前より理解できた気がします。
麗奈にとって久美子は特別な存在です。
当然、一緒にソロを吹きたい気持ちはある。
それでも、自分の気持ちだけで判断せず、自分が正しいと思う選択をする。
そこに麗奈の強さがあるのだと思いました。
TV版を見たときよりも、今回のほうがこの選択の重さを強く感じました。
自分なら「やりたいこと」を選ぶかもしれない
では、自分ならどうするだろう。
もし、
「正しいと思うこと」と「自分がやりたいこと」
のどちらかを選ばなければならない場面があったとしたら。
もちろん状況によります。
ただ、
後にも先にも一度しかないような機会なら、自分は「やりたいこと」を選ぶかもしれません。
そう考えると、久美子と麗奈が自分たちの気持ちよりも「正しいと思うこと」を優先したことの重さが、より強く感じられます。
高校生の部活動を描いた作品ではありますが、大人になってから見ても考えさせられるテーマだと思いました。
久美子の「よっこらしょ」に笑った
シリアスな場面が多い中で、ちょっと笑ったところもありました。
久美子がふと、
「よっこらしょ」
と言う場面です。
見ながら心の中で、
「よっこらしょって……」
とツッコんでいたら、その直後に麗奈も同じようにツッコんでいました。
自分と同じタイミングで麗奈も反応していて、思わず笑ってしまいました。
こういう何気ないやり取りも、『響け!ユーフォニアム』の魅力だと思います。
久美子と麗奈の関係性が、重い場面だけではなく日常的な会話からも伝わってきます。
総集編ならではの「編集されている感」
今回、通して観たことで新しく理解できたことがありました。
これは総集編の良さだと思います。
一方で、
「やっぱり編集されているな」
と感じるところもありました。
私は前編を見ていないので、その影響もあると思います。
中には、
「このキャラクター、急に出てきたな」
と感じるところもありました。
TVシリーズでは、キャラクター同士のやり取りや感情の積み重ねを時間をかけて描いています。
それを映画の尺にまとめる以上、省略される部分が出るのは仕方ありません。
物語の大きな流れは分かっても、
その途中にあった細かな積み重ねまで全部描くことはできません。
そういう意味では、どうしても「総集編を観ている感覚」はありました。
途中では「TV版でもいいかも」と思った
評価は9/10。
結果としては映画館で観て良かったと思っています。
ただ、鑑賞中には、
「これはTV版で見てもいいかもしれない」
と思った瞬間もありました。
理由の一つは、すでに展開を知っていることです。
次に何が起こるのかを知っているため、初めて見る映画ほどのワクワク感はありません。
映画館の音響や大画面は魅力的。
一方で、ストーリーそのものに対する新鮮さはどうしても薄くなります。
今回については、通しで観ることで新しく理解できたことがあったため、結果的には満足できました。
ただ、毎回総集編を映画館まで観に行くかというと、そこは少し違うかなと思います。
基本的には映画用に作られた作品を映画館で観たい
今回の鑑賞で、自分が映画館に何を求めているのかも少し分かった気がします。
総集編には総集編の良さがあります。
物語をまとめて振り返ることで、新しい発見がある。
今回も実際に、
「正しいこと」と「やりたいこと」の間で揺れる久美子と麗奈
という部分を、以前より理解できました。
ただ、基本的には、
映画館では最初から映画用に作られた作品を観るのが一番いい。
私はそう感じます。
映画の尺に合わせて作られたストーリーを、大画面と音響で最初から最後まで味わう。
やはりそれが、一番映画館らしい楽しみ方だと思いました。
おわりに
『響け!ユーフォニアム 最終楽章 後編』。
TVシリーズをすでに見ているため、初見のワクワク感はありませんでした。
総集編ならではの「編集されている感覚」もあります。
それでも今回は、映画館で観て良かったです。
映画館ならではの音響。
そして何より、物語を通して観たことで、
「正しいことをするのか、やりたいことをするのか」
その狭間で揺れていた久美子と麗奈の気持ちを、TV版を見たとき以上に理解できました。
特に、麗奈が最後に「正しいこと」を選んだ意味。
そこに改めて気づけたことが、今回映画館で観た一番の収穫だったように思います。
評価は9/10。
今後、総集編を何でも映画館まで観に行くかと言われれば、そこまでではありません。
基本的には、映画用に作られた作品を映画館で観たい。
でも今回は、
「知っている作品をもう一度観ることで、新しく分かることもある」
そんなことを感じられた鑑賞でした。
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映画感想|SPY×FAMILY CODE: White
笑いとシリアスのバランスが良く、映画館ならではの迫力も楽しめた作品です。
『響け!ユーフォニアム』とは方向性が違いますが、こちらも「映画館で観る楽しさ」を感じられた作品でした。

アニメ「ロックは淑女の嗜みでして」を見て感じた「自分らしさと音楽」の話
音楽を通して「自分らしさ」について考えた作品です。
『響け!ユーフォニアム』とは違う方向から、音楽と人の気持ちを描いています。



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